「食べ物屋さん以外のお店があったって意味がないよね」「リツの場合はそうでしょね」「…ぃゃぃゃ，わたしの話ぢゃなくてさ」「そりゃ，最初からそういうシステムで，なんでもポイントするだけで買えるんだから，必要ないでしょ。そして，そのシステム以外にたどり着く場所はない」。

quote：多くのスーパーマーケットが，買い物客が持つ新しいカート・コンピュータをテストしている。カート・コンピュータはGPSも利用して求めている商品のある場所を教え，必要なら注文を行い，合計金額を提示してくれる。IBM社もショッピング・バディと呼ぶ装置をマサチューセッツで試験中で，夏に発表する予定だ。カート・コンピュータでは，自分の買い物リストを自宅のパソコンで作れる。すでに多くの店が行っているような，登録客に割引を行うようなシステムもある。

　10年後に八百屋や魚屋があるのかどぉかはわからないが，スーパーマーケットの風景は，ちょっとだけ変わっているのだろう。買い物に出なければいけない場所では，必ず携帯デバイスがある。スーパーマーケットのカートにそれを差し込んで，すべてが進む。

　私事になるが，買い物に出かける，ということがとてつもなく少なくなった。CDやらDVDやらPC関連の製品やら本やらを買うことばかりなんだけど，そんなのは別に，実際に手に取らなければ買えないわけぢゃない。ネット上で十分なのだ。たぶん10年後には，生鮮品以外を扱う店舗なんて（生鮮品も，かもしれないが）なくなっててもおかしくないと思う。テストが始まっているカート・コンピュータも，それまでのつなぎでしかないのだ。